こんにちは、ラッコ(@rakkokkoblog)です。
今回はNetflixにて2022/10/2まで配信中の〈9人の翻訳家〉を鑑賞したのでレビューを書いていきます!
・王道のミステリーが好き
・犯人が予測できないドキドキを味わいたい
・やっぱり最後はどんでん返しがほしい
基本情報
題名 ▷ 9人の翻訳家 囚われたベストセラー
(原題:Les traducteurs)
公開年 ▶︎ 2019年
監督 ▷ レジス・ロワンサル
キャスト ▶︎ ランベール・ウィルソン
(出版社社長/エリック・アングストローム)
オルガ・キュリレンコ
(ロシア語/カテリーナ・アニシノバ)
アレックス・ロウザー
(英語/アレックス・グッドマン)
エドゥアルド・ノリエガ
(スペイン語/ハビエル・カサル)
シセ・バベット・クヌッセン
(デンマーク語/エレーヌ・トゥクセン)
リッカルド・スカマルチョ
(イタリア語/ダリオ・ファレッリ)
アンナ・マリア・シュトルム
(ドイツ語/イングリット・コルベル)
フレデリック・チョー
(中国語/チェン・ヤオ)
マリア・レイチ
(ポルトガル語/テルマ・アルヴェス)
マノリス・マブロマタキス
(ギリシア語/コンスタンティノス・ケドリノス)
サラ・ジロドー
(エリックの助手/ローズマリー・ウエクス)
公式サイト ▷ 映画『9人の翻訳家 囚われたベストセラー』公式サイト
あらすじ
大人気ミステリー小説「デダリュス」の最終巻である第3巻の出版が決定し、世界同時発売のために集められた9カ国の翻訳家たち。
翻訳家たちは、小説の違法流出防止のために携帯などの通信機器を回収され、2ヶ月間隔離された状態で極秘に作業をするよう出版元に指示される。
そんな徹底した環境下で翻訳作業が行われている最中、何者かによってネット上で第3巻の冒頭10ページが公開されてしまう。そして出版社の社長/エリック・アングストローム宛に、「続きの流出を止めるには24時間以内に500万ユーロを振り込め、支払いがなければ明日、次の100ページも公開する」という内容のメールが届く。
9人の翻訳家たちを疑うエリック。しかし決定的な証拠は見つからず、犯人によってさらに続きが公開されてしまう。果たして小説を流出させた犯人とは?その目的とはーーーー。
ストーリー展開に注目
・変わり続ける真実
こういうことだったのか!と思いきやその裏にはこんな事実が、、、というように最後の最後まで真実がひっくり返されます。ミステリーの醍醐味であるどんでん返しは思う存分味わえる映画だと思います!
・個性豊かな翻訳家たち
年齢も性別もばらばらな翻訳家たち。話が進む中で彼らの素の姿が見える瞬間にもぜひ注目してみてください!
感想
まずミステリーとして、ものすごくおもしろかったです。
ひねりはあるけどひねりすぎていない王道のミステリーで、誰が観ても楽しめそうな作品でした。
作中、小説を流出させた犯人は誰なのか?デダリュスの作者は誰なのか?という2つの謎が存在します。ここに注目して観る人が多いと思うのですが、終盤のある人物の一言によって、「これが真実か」と思われていた情報すら覆される場面は衝撃でした。最後の最後までストーリー展開に目が離せず、飽きることなく映画を観続けられました。
犯人っぽいなあという怪しい人物がいたり、伏線もちょこちょこ盛り込まれているのですが、最後のこの展開が予測できる人はいないのではないでしょうか、、、!
観ている側を惑わせる映画構成
映画の構成としては、時系列に沿ってただただ進んでいくのではなく、”翻訳作業が行われている期間を映した場面”と”翻訳期間が終了した2ヶ月後にエリックと犯人であろう人物が刑務所で面会している場面”とで交互に行き来するような形になっています。しかし、この構成がミスリードを誘います。犯人だと思った人物は犯人ではなかった、しかしまた犯人のような動きをしだす・・・観ている側を翻弄させるような映像作りでつい映画の世界にのめり込んでしまいます。
犯人はどのように原稿を盗んだのか?
小説を流出させた犯人は、なんと翻訳作業が始まる前にエリックから一度原稿を盗み全てコピーしていたのです。
エリックが仕事を終えて帰路に着いた電車の中で犯行は起きました。
まずエリックの持つ原稿の入った鞄を、空の鞄とすり替え外に持ち出します。
そして近くのお店のプリンターで全てコピー。元の原稿の入った鞄を車で運び、エリックが下車する一つ手前の駅で電車に戻って鞄をすり替えます。
こうして犯人はデダリュス第3巻の原稿を手に入れたのです。
デダリュスをコピーしているプリンターが日本製で、日本人としてうれしくなりました!笑
「日本製は性能がいい」と言うセリフから、海外から見た日本のイメージがなんとなくわかりますね。
電車を追いかける最中、道が混んでおり車では間に合わない!と思った犯人がスケボーに乗ってトラックの後方に掴まり、すごいスピードで電車を追いかけるというシーンがありました。見た目は子供、頭脳は大人な眼鏡の少年が浮かびますね・・・笑
なかなかスリリングで手に汗握る犯行シーンでした。
印象に残ったシーン
印象に残ったところは、エリックが助手として雇っていたローズマリーの裏切りです。エリックからの指示で犯人の家へ向かったローズマリーは、そこで自分が写った写真が置かれていることに気が付きます。そしてそれを見た途端、ずっと従っていたエリックの指示を突然無視したのです。
冒頭から、雇い主のエリックからは怒られ罵られ、散々な言われようでしたが、文学が好きだからという理由でこの仕事を続けてきたローズマリー。発見した写真は、彼女がエリックから怒られているところのようでしたが、なぜ彼女はこの写真に過剰に反応したのでしょうか?
わたしの考察としては、ローズマリーは自分が怒られている姿を客観的にみて、「文学を愛している気持ちは、エリックに従っていても報われない」ということに気づき我に返ったのかなあと思いました。
今までこの気持ちがあるからこそ、エリックに何を言われようとも歯向かわず指示に従ってきましたが、ここでローズマリーの中の何かがプツンと切れてしまったように見えました。
みなさんはどう思われましたか??
まとめ
いかがでしたでしょうか?
ミステリー好きとしては最初から最後まですごく楽しめる映画でした。
1時間45分と映画にしては少し短めな分、ストーリーが難解すぎずわかりやすいのがいいなあと思いました。観終わった後の満足感も十分で、とてもちょうどよかったです。
Netflixでの配信は10/2までですが、Amazonプライム・U-NEXTでは引き続き配信されているようです。気になった方はぜひ観てみてください!
ここまで読んでいただきありがとうございました!それでは。
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