こんにちは、ラッコです。
今回は、AmazonPrimeで配信中の「ザ・メニュー(原題:The Menu)」を鑑賞しました!
おすすめ一覧で目に留まって視聴しましたが、おもしろい設定で最後の展開まで楽しんで観ることができました。
シェフのスローヴィク役は、「キングスマン」や「ハリーポッター」のヴォルデモート役などで知られるレイフ・ファインズ、飛び入り参加のお客であるマーゴ役は、「スピリット」や「クイーンズ・ギャンビット」で知られるアニャ・テイラー=ジョイです。
二人は、第80回ゴールデングローブ賞の主演男優賞(ミュージカル/コメディ部門)、主演女優賞(ミュージカル/コメディ部門)にもノミネートされました。
ホラー・サスペンスを彷彿とさせる予告映像でしたが、実際はそこまで驚かせられるシーンは少なく、思ったより気軽に鑑賞できました。
それでは早速ご紹介していきます。
・サイコ・サスペンス系のコメディが観たい方
・風刺の効いた映画を観たい方
作品概要
題名 | ザ・メニュー(原題:The Menu) |
公開年 | 2022年 |
監督 | マーク・マイロッド |
キャスト | レイフ・ファインズ(シェフ/ジュリアン・スローヴィク) アニャ・テイラー=ジョイ(マーゴ・ミルズ) ニコラス・ホルト(タイラー) ホン・チャウ(給仕係/エルサ) ジャネット・マクティア(料理評論家/リリアン) ジュディス・ライト(お金持ち夫婦の妻/アン) ジョン・レグイザモ(映画スター/ジョージ) |
公式サイト | 映画『The Menu』公式サイト |
あらすじ
タイラーと恋人のマーゴは、有名シェフのジュリアン・スローヴィクの料理を楽しむため、お金持ちが集う孤島のレストラン「ホーソン」へやってくる。癖アリそうなそれぞれのお客たちは、順にシェフのこだわり抜かれた料理を楽しむが、シェフの生み出す異様な雰囲気に、徐々に違和感を抱き始める。
感想・考察
これから鑑賞される方へ(ネタバレなし)
サイコ的な恐ろしさがありつつも、かなり皮肉の効いたおもしろい作品でした。
舞台は、孤島に佇む予約の取れない高級レストラン「ホーソン」。
本編は、「ホーソン」のシェフであるスローヴィクが監修したコース料理のメニューとともに進む構成になっています。
「ホーソン」のコースを楽しむ12人のお客
順番に提供されるおしゃれな料理を、それぞれ好きなように食べ進める12人のお客たち。
タイラーとマーゴを除いたお客たちは、レストランの評論家や、超有名俳優など有名な人たちばかりで、「細工が細かすぎる」「まるで海を食べているよう」など、各々感想を交わしながら独特の世界に浸っています。
料理を仕上げている過程や、料理人たちの規律の取れた動きなど、一つ一つのシーンに臨場感があり、「次はどんな料理が出てくるんだろう」と自分もお客さんになったかのような気持ちで楽しむことができました。
謎に包まれた主人公・マーゴ
恋人のタイラーに連れられてやってきた主人公のマーゴですが、元々タイラーは別の人物を連れてくる予定だったようで、マーゴは参加者のリストに名前が載っていませんでした。
レストランには無事入ることができましたが、突如現れたマーゴが一体何者なのか、シェフのスローヴィクはしきりに気にしている様子。
コースを進めるときには、スローヴィクが大きく両手をパチン!と一度叩き、来客を静まらせます。
なんだかこだわりの強いシェフの世界に向き合うことを強要されているような印象で、マーゴはそれが合わないのか、あまり料理を口にしません。
そんなマーゴを見て、スローヴィクがさらに彼女へ不信感を抱いているのが伺えます。
シェフは執拗にマーゴを気にしている
そして、マーゴが女子トイレで一服していると、なんとスローヴィクがトイレの中まで「自分の料理の何が悪かったか教えてほしい」と追いかけてきます。
このシーンは怖いを通り越して、もはやコメディかと思ってしまうくらいびっくりでした。
この時点では「ただのお客さんに対して執着しすぎじゃない?」と思っていましたが、話の全容を知ると、たしかにマーゴというイレギュラーな存在は、スローヴィクにとって不安の種だったのだろうなと納得しました。
頼りにならないタイラー
一方、マーゴを連れてきた張本人であるタイラーは、マーゴを助けるどころか、スローヴィクの料理を食べられることに感動して、一人悦に入っている様子。
スローヴィクの料理に対する説明を熱心に受け止めすぎて、突然涙を流す場面もありました。

タイラーは相当熱烈なスローヴィク(シェフ)のファンみたいだよ
次々と起こる恐ろしい演出
コースが進むとともにストーリーは徐々に不穏な展開になっていき、みなシェフであるスローヴィクの作り出す雰囲気に飲み込まれていきます。
最初は運ばれてくる料理を自由に楽しんでいたお客たちでしたが、料理に施された仕掛けに対して徐々に違和感を持ち始め、4つ目の料理が提供されるときの”演出”を目にした瞬間、「このレストランはおかしい」と誰もが確信したことでしょう・・・
一度見たら忘れられないんじゃないかというぐらいかなり衝撃的なシーンではありましたが、この先に起こる展開の起点ともなるシーンで、一気に作品に引き込まれました。
その後も、こういった予想だにしない出来事が次々と起こるので、テンポ感がよく、全く飽きずに楽しめる作品でした。
なぜ彼ら12人が招かれたのか・スローヴィクの本当の目的など、次第に真実が明らかになっていく様子は観ていてわくわくします。
ここからネタバレあり ※未鑑賞の方はご注意
フルコースに隠されたシェフの意図
超高級レストランとして地位を築いてきた「ホーソン」のシェフであるスローヴィク。
彼は元々、「お客に楽しんでもらえるような料理を提供し続けたい」という純粋な気持ちを持った、素晴らしい料理人でした。
評論家の口コミで彼自身が大きく取り上げられてからは、ダグ・ヴェリクという人物の出資により、スローヴィクのレストランは次第に大きくなっていきます。
しかし、レストランが有名になるとともに、美味しい料理を食べるためではなく、高級レストランに訪れたというステータスを求めるお客や、小難しい表現で自分の料理を評価してくるお客が増えたことで、スローヴィクは素直に料理と向き合うことができなくなっていきます。
彼は、「自身の料理に素直に向き合い、美味しく楽しんで食べてくれるお客」を望んでいましたが、ホーソンに訪れるお客はそれに反したお金持ちばかり。
そしてスローヴィクは、自分の料理が自身の思いとは違った形で消費され続けていくことに嫌気が差し、今回の狂気に至りました。
つまり、今回12人のお客を招いてシェフがしたかったことは「復讐」です。
12人のお客たちはどんな人物?
今回招かれた客人たちは、飛び入り参加のマーゴを除き、みなスローヴィクに関わりのある人たちでした。
彼らは、スローヴィクが自身の思い描く理想の料理人でいられなくなった原因の一端であり、その恨みを晴らすべく招かれました。
お客たちは、あの超高級レストラン「ホーソン」に運良く訪れることができたと思っていますが、本当は意図して連れてこられたのです。
それぞれの客人たちは、スローヴィクの料理をどのように「消費」していたのでしょうか。
スローヴィクが彼らに復習をした理由はそれぞれですが、側から聞いていると、なるほどと納得できる理由もあれば、与えた影響はかなり小さいであろう理不尽な理由もちらほら。
わたしの感覚では理不尽だと思う内容でも、スローヴィクにとっては大きな傷を負うものだったのかもしれません。
●マーゴ(マーゴット・ミルズ) 演:アニャ・テイラー=ジョイ
娼婦として働く女性で、タイラーはお客として出会いました。本来参加予定ではなかったため、これまでスローヴィクとの関わりはとんどありません。
●タイラー 演:ニコラス・ホルト
スローヴィクに心酔している、いわゆるうんちくを垂れる人です。
料理は本来味わうものであるはずなのに、それよりも周辺の情報(どんな調理器具を使ったか、スローヴィクの持つ考え方など)を収集することにとらわれています。
スローヴィクとは以前から連絡をとっており、「コースが終了するとともにホーソンにいる人々全員が死ぬ」ことをお客の中で唯一知っていました。
スローヴィクの料理を上辺だけで評価する他のお客とは違い、タイラーは、パコジェット(粉砕器)という料理に使用されている器具の名称や、隠し味のベルガモットを言い当てたりと、持ち前の知識でスローヴィクの料理を深いところまで理解している印象を受けました。
●リリアン・ブルーム 演:ジャネット・マクティア
●テッド 演:ポール・アデルスタイン
リリアンは有名な料理研究家で、一番初めにスローヴィクを大きく取り上げ、彼がその名をあげるきっかけになった人物です。彼女の酷評のせいでいくつかのお店が潰れてしまった例があるほど、大きな影響力を持っています。
今回のコースに対しては、「細工が細かすぎる」「ギリシア神話の神をもじった造語で揶揄する」「海を食べているよう」など、彼女オリジナルの独特な表現方法を用いており、素直な料理の味に関する感想が少ない印象。
そして、コースの2品目に出てきたソースが分離していたことに対して、「このクラスの店では許されない」と突然批判をし始めます。ソースが分離していたことが店側の落ち度なのか、元々そういうソースだったのかはわかりませんが、こういった小さな粗に自分独自の視点でケチをつけてお店の評価を下げるような批評をしていたリリアンが、スローヴィクは気に入らなかった様子。
テッドは、リリアンのような料理研究家などの評論を掲載する雑誌記者です。食事中、リリアンの意見には全て同意して、彼女を持ち上げるような行動をとっていたのが印象的でした。雑誌上でこういったリリアンの批評を掲載していたことで、スローヴィクからは「リリアンの悪行に協力していた」と見なされてしまいます。
●ジョージ・ディアズ 演:ジョン・レグイザモ
●フェリシティー 演:エイミー・カレロ
ジョージは映画スターで、「コーリング・Dr.サンシャイン」の主演を務めた人物です。しかし、この映画の脚本はひどいもので、ジョージは作中で間抜けなキャラを演じさせられるはめに。忙しくしていたスローヴィクは、何か月振りかに取れた貴重な休みの日に、寄りによってこの最悪の映画を鑑賞してしまいました。あまりにひどい作品で強い不快感が残ったために、本作の主演であるジョージがいけ好かないようです。
ジョージは「自分が監督をしたわけではない」と反論しますが、主演であるジョージの演技に志が見えなかったとしてスローヴィクはばっさり切り捨てます。



スローヴィクはこの休みの日のことを「唯一命の洗濯をする日」と呼んでいたよ。
彼にとってそれだけ貴重で大切にしていた1日だったんだろうね。
付き人のフェリシティーは、「ブラウン大学を学費ローンなしで卒業した」ということでスローヴィクの反感を買いました。個人的には、今回それぞれのお客が殺される理由として一番理不尽だなと感じました。
お金持ちが作り出す資本主義的な社会で、その恩恵を受けている人が憎かったのでしょうか・・・
●リチャード 演:リード・バーニー
●アン 演:ジュディス・ライト
二人はお金持ちの老夫婦で、「一度でもここで食事ができたら幸運」とされているホーソンに、5年間で11回も訪れています。二人は毎度ホーソンのスタッフから料理の説明を受けているにも関わらず、これまでホーソンで食べたことのある料理を聞かれても何一つ答えることができませんでした。コースについての説明だけでなく、料理自体をほとんど覚えていない様子です。
スローヴィクが心を込めて一生懸命作った料理を、食べる側がその意図を全く汲み取らずにいい加減に消費してしまうことに彼は苛立ちを覚えていました。
●ソーレン 演:アルトゥーロ・カストロ
●デイブ 演:マーク・セント・シア
●ブライス 演:ロブ・ヤン
レストラン「ホーソン」のオーナーであるヴェリクの部下で、投資家の3人。オーナーを後ろだてに横柄な態度をとっており、自分たちは優遇されて当たり前といったような過剰な自信を持っているようでした。
オーナーであるヴェリクが、ホーソンの料理に対し口出ししてきたことで、スローヴィクは料理人としてのプライドを傷つけられました。
●母親 演:レベッカ・クーン
今回の食事には、スローヴィクの母親もお客として招かれています。彼女は作中ほとんど話すことがなく、ひたすらお酒を飲んでいる不思議な存在です。
コースの中ではこの母親がきっかけとなったメニューが提供されました。
スローヴィクの故郷であるアイオワでは、毎週火曜日は「タコ・チューズデー」と呼ばれタコスを食べる習慣がありました。スローヴィクが7歳のときのある火曜日の夜、酔っ払って帰ってきた父親に、母親が怒りわめき立てました。逆上した父親は、電話線を母の首に巻き締め上げ、それを止めるため、スローヴィクは父親の太ももをキッチンバサミで刺してしまいます。この出来事はスローヴィクにとって最悪の思い出となり、ホーソンのメニューとして、この事件が起きた火曜日に絡めてタコスを登場させるほど、印象深く心に残っているようです。
そして、この最悪の出来事が起こるきっかけとなった母親に対して、スローヴィクは今もなお恨みを持っているようでした。



タコスとともに提供される鶏肉には小さなキッチンバサミが刺されているよ・・・
タイラーの迎えた結末
タイラーは終始、「スローヴィクに気に入られたい」と彼からの評価を気にしていながらも、撮影禁止である料理の写真を撮影するなど、自分本位なふるまいをしていました。
マーゴとのやりとりも、会話というよりもタイラーの感想を一方的にぶつけているような様子で、うまくコミュニケーションがとれているように見えません。
そして、料理への感想も肝心の味に関する部分は薄く、周辺知識で塗り固められたものばかり。
料理に使用された器具の名前や隠し味を当てられたりと料理に関する知識は豊富なようですが、純粋に素直に料理を味わおうとする姿勢は欠けているように見えます。
タイラーは、これまでスローヴィクと秘密裏に連絡を取っており、今回招かれた客の中で唯一メニューの全体像を知っていました。参加者全員の死を知りながらマーゴを巻き込んだことが発覚したシーンは、タイラーの本性が見えた気がしてとても怖かったです。
彼は、スローヴィクに認められたい一心で、終始「自分はホーソンの料理のことをわかっている」ということをアピールします。
しかし、所詮はただ料理の知識がある一般人であり、スローヴィクは彼が自慢げに自身の知識をひけらかすことで自分たちの料理(芸術)の神秘が丸見えになってしまうことに苛立ちを感じていました。
たしかに、料理の隠し味やスローヴィクが説明しようとしていることを先に言い当てて満足そうにしているタイラーを見ると、料理人からしたら厄介なお客でしかないよなあと思います。
スローヴィクは、タイラーは料理のことを分かった気になっているだけのただの一般人だということを彼自身に分からせるため、タイラーに料理を作らせます。
あれだけスローヴィクの料理の度に饒舌だったタイラーは、突然のことに焦りを感じながら、不安そうに、段取り悪く調理を進めますが、出来上がった料理は生焼けで食べられたものではなく、スローヴィクからは酷評でした。
その後、スローヴィクに何かを囁かれたタイラーは、一人キッチンの裏に消え、首を吊って命を絶つことになります。
何を言われたのかが気になるところですが、作中で答えは出てきません。
スローヴィクに対してかなり盲信的だったタイラーなので、普通に「キッチンの奥で首を吊ってこい」と言われてそのまま行動に移しただけ、という可能性もありそうだなと思います。
終盤のマーゴの行動
終盤、ホーソンの料理人たちがデザートを作り始めたとき、マーゴはこれまでのスローヴィクと同じように突然手を叩きます。
そして、スローヴィクに対し「客を第一に喜ばせるのがシェフの役目であるにも関わらず、自分は退屈で、いまだに空腹のままだ」と彼の行動や料理を批判します。
これが”与える者”のプライドをくすぐったのか、それなら「何でもマーゴの食べたいものを作る」と言うスローヴィク。ここでマーゴは「チーズバーガーとポテト」を注文します。
チーズバーガーは、マーゴがスローヴィクから”樽”を取ってくるよう言われたとき、スローヴィクの自室で目にしたものです。
スローヴィクの自室には、リリアンが書いたスローヴィクの記事や、家族写真、ホーソンの前でオーナーと共に撮影された写真が並びますが、そこに写るスローヴィクは険しい表情をしています。
しかし、ハンバーガー屋で働いていた頃の若きスローヴィクだけは笑顔で写真に写っていました。マーゴはその、彼が楽しそうにハンバーガーを作っている写真のことを思い出したのです。
「チーズバーガー」というオーダーを聞いたときのスローヴィクの表情が一瞬緩む様子、作りながら微笑む様子、味わうマーゴを観てまた顔が綻ぶ様子は、自分が楽しんで料理を作っていた頃をまるで思い出しているかのようでした。
マーゴは、提供された大きなチーズバーガーを一口食べると、笑みを浮かべて「これまでの愛情のこもっていないコース料理と違い、これは本物のチーズバーガーだ」と感心します。
そして、一か八か「食べきれないのでテイクアウトしたい」とマーゴが言うと、心を揺さぶられているスローヴィクは「そのままお待ちください」と慣れた様子でテイクアウトの準備をします。
そして、マーゴはそのままレストランを脱出することができました。
マーゴは、スローヴィクの様々な”執着”に囚われていたコース料理でなく、シンプルにお客への想いを込めたチーズバーガーを、この日初めての料理として味わい、認めました。
ホーソンのようなお金持ちしか訪れないレストランではもはや見ることができなくなったマーゴのような素直な表現が、スローヴィクの心に突き刺さったのだと感じました。
スローヴィク自身も料理人としての心を思い出し、与える側として本来求めていた感情を満たされたことが、マーゴのレストランからの解放につながったのです。
他のお客が逃げ出さない理由
チーズバーガーのテイクアウトに成功したマーゴが店を後にする様子を見送る他のお客たち。
これまでスローヴィクが整えてきた”場”が乱れているそのときこそ、脱出のチャンスであったはずなのに、誰も席を立とうとせず、直後に待ち受ける死を受け入れているように見えました。
それぞれがスローヴィクの言うことに思い当たる節があり、反省の意から死を受け入れたようにも見えましたが、個人的にはここで逃げようとする人がひとりもいないことには違和感がありました。
特に映画スターの付き人は、スローヴィクにやっかまれている理由がかなり理不尽なので、殺されることをこんなにすんなり受け入れるか?と疑問に思いましたが、これまで恐ろしいものをこれだけ見せられたらもう諦めてしまうものなんでしょうか・・・
これ以外にもいくつか疑問点はありましたが、シェフの行動がぶっ飛びすぎているだけあって、多少の粗さは「まあこういう映画だしな」と流してしまいました。
そういう意味では、細かい描写の意図や、登場人物の行動の意味まではっきりさせたいという方には、本作はあんまり向かないかもしれません。
本作全体を通して感じた皮肉
本作では、スローヴィクという料理人が、お客に対して抱えていたさまざまな不満を爆発させていましたが、料理以外の分野でも当てはまるところが多くあるように感じました。
例えば、タイラーのような物事(本作であれば料理)に対して知ったような口を聞くうんちくを垂れる人について。
これって映画を観て好き勝手解釈して感想を書いているわたしのような人物にも当てはまります。
また、フェリシティーのように学費ローンを組まずに大学へ通うことができたお金持ちなんて、世の中にたくさんいることでしょう。
本映画の監督を務めるマーク・マイロッド自身も、映画監督という一人の芸術家として、スローヴィクと近い思いを持っている部分があるのかもしれないと感じました。そういった目線で本作の各キャラクターを読み解いてみても面白いかもしれません。
まとめ
今回は映画「ザ・メニュー」をご紹介しました!
アメリカっぽい皮肉を効かせた若干のコメディ要素のあるサスペンスで、さくさく話が進むので楽しく鑑賞することができました。
気になった方はぜひ観てみてください。
それでは。
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